こんにちは、院長の湯浅です。
今日は歯が痛いのにむし歯でない場合についてお話します。
歯が痛い、と思ったら原因はむし歯か、知覚過敏か、歯周病か、いずれにせよ歯に原因があると思ってしまいがちですが、全く歯には異常がないのに痛みが出る場合もあります
それを「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」といいます。
この場合、歯科治療を行っても痛みはなくなりません。
その原疾患から以下の8つに分けられます。
① 筋・筋膜性歯痛
歯が原因でない歯痛の原因として最も多いのが咀嚼筋などの疲労により生じる筋・筋膜性歯痛です。原因の筋を圧迫することで歯に痛みが生じます。
② 神経障害性歯痛
帯状疱疹などのウイルス性の疾患によってウイルスが歯の神経の近くに達すると歯の痛みを感じることがあります。
③ 神経血管性歯痛
片頭痛、群発頭痛が原因として多く、その場合、上の奥歯に痛みを生じます。
④ 上顎洞性歯痛
上顎洞炎や、上顎洞悪性腫瘍などが原因になることもあります。
⑤ 心臓性歯痛
狭心症、心筋梗塞などの関連痛が歯に生じることもあります。
⑥ 精神疾患または心理社会的要因による歯痛
統合失調症や大うつ病性障害などが原因の場合です。
⑦ 特発性歯痛
不眠症の人はからだに痛みを感じることが多いとされます。痛みのある部位に異常がなく、多くの場合他の部位にも頭痛や腰痛など慢性的な痛みを伴っています。
⑧ その他
歯が痛いのに歯が原因じゃないなんて、と意外に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。上記の場合は、いずれも歯科医院でなく、他科の病院による原疾患の治療が必要になりますので、必要に応じて紹介状を書かせていただきます。
気になることがありましたらいつでもご気軽にご相談ください。